留守番させる

柴犬のしつけの中でも、トイレの次に大変と思われるのが、留守番かもしれません。トイレについては、わたしも四苦八苦し、あまり良い文章ではないですが、下記の記事でまとめています。もっとも、トイレも留守番も、柴犬ばかりでなく、犬全般に当てはまることであり、留守にしがちな家族、あるいは、一人暮らしで犬を飼う場合には、きちんと対処すべきでしょう。

 

- トイレのしつけ

 

まず、留守番のセオリーから言えば、出掛ける素振りを見せないようにすることです。そっと出て行き、知らぬ間に帰って来るのが理想的とされています。しかも、飼い主との距離があまりにも近すぎると、飼い主がいなければ何もできない犬となってしまうため、留守の時に部屋を荒らすようになります。こうならないためにも、最初は数分程度から、一人で留守番させるようにし、徐々に時間を延ばすようにします。

 

また、留守番させる時は、サークルやケージの中に入れるようにします。言ってしまえば、穴倉にいることと同様であり、犬にとっては、安心感があるようです。これは、オオカミが洞穴を根倉にしていることと共通しているようです。犬の寝方がどこであろうと、穴倉にいるような姿になるのは、こういうこととも関係しているのかもしれません。

 

以上、セオリーとしての留守番のさせ方ですが、「柴犬の飼い方・しつけ方」にも、「困ったケースの対処法」の中で、述べられています。結局、犬の粗相は飼い主との主従関係にあると体験等から思っていますが、留守番もまた同様でしょう。上記の本がお手元にあるようでしたら、P.94からご覧になってみて下さい。

 



 

さて、上述したことは、あくまでセオリーです。通説でもあり、王道のしつけ方でしょう。うちの柴の場合、少し違った方法をとりました。もっとも、インターネットで調べたことでもあり、実践されている方も多いかもしれませんが、トイレと同様、犬の特性を理解した方法とも言えます。しかし、わたしとしては、犬の特性というよりも、犬の食欲を利用した方法と言った方が適切では、と思いますが、どちらにせよ、犬の持っている性格、もっと言えば、動物の性格を利用した方法でしょう。

 

ならば、どのようなものかと言えば、オヤツを使った方法です。コング、と言えば、お聞きになった方も多いかもしれません。アメリカ発祥の犬のおもちゃで、日本でも人気を呼んでいるようです。ソフトクリームのクリーム部分のような形状をし、ゴム製で、中にオヤツを詰め込むことができます。出掛ける前に、クッキーなどを入れ、犬に与えます。下記の画像をご覧になれば、ご想像できるかもしれませんが、先が細くなっているため、犬にとっては、取りにくくなっています。オヤツが入っているので夢中になり、取り出すのに時間が掛かります。その間、そっと出て行き、犬に気づかれずに家を空けることができます。

 


コング (Kong) コング M
– Amazon.co.jp –

 

わたしは、今ではなくなってしまった名前でしょうが、北浦和の「サティ」で購入しました。最初は、半信半疑でしたが、近所のスーパーで購入した犬用クッキーを詰め、うちの柴に与えました。コングを使う前は、キャンキャン鳴き声を立てていました。今の柴と暮らし始めた頃は、まだ派遣社員であり、都内まで通勤していました。後ろから鳴き声がし、正直、会社に行くのが嫌になったこともありましたが、慣れさせるため、と我慢したこともあります。けれども、コングを使い出してから、鳴き声が聞こえなくなりました。ああ、効果があったんだ、と思い、買物の時などでも、使いました。

 

けれども、そのうち、だんだん慣れて来たのか、出掛ける前にクッキーをすべて平らげてしまうようになりました。コングは、犬の知恵を発達させるためのものでもあるようですが、さすがにバカでも、コツを覚えてしまったようです。(笑) しかし、慣れて来た頃には、キャンキャン声を出さなくなり、わたしが家を空けても、大丈夫になりました。たまに聞こえる時は、先の記事で述べたことと共通するように、「お熱い時期」だったと記憶しています。(笑)

 

- とんだ10年の節目

 

また、留守番できるようになってからは、セオリーとは異なり、待ってろ、と言っても、騒ぐことはありませんでした。当初はサークル内にいるようにしましたが、柵を越えることを覚えてしまったため、範囲を決めて、部屋の中で自由にさせました。折りを見て、この点については、別の記事で触れますが、出かける時は、大抵玄関までついて来ました。その場でフセをさせ、待ってろ、というと、そのまま「お見送り」となりました。たまに、仕事から帰ってくると、玄関で同じ姿勢でいる時もありました。しかし、出掛ける時と異なり、ハアハア舌を出していたので、飼い主がいない間、部屋中を走り回っていたのかもしれません。あるいは、バカはバカなりの媚びを売っていたのかもしれません。(笑)

 

とにかく、うちの柴の場合、コングで留守番を覚えることができました。Mサイズを購入したので、千円程度のコスト負担で済んだと言えます。もちろん、お金の問題ではないですが、留守番で悩んでいるのであれば、試してみる価値はあるでしょう。

 

なお、今では、コングの種類も、色々あるようです。わたしが購入した時よりも、バラエティに富んでいます。もっとも、購入店にオーソドックな形状しかなかったと言えるかもしれませんが、飼い主の好みなどで選ぶことができるようです。

 

 

ちなみに、コングにオヤツを詰めていない時は、普通のおもちゃとして使えます。うちの柴も、気が向いた時に遊んでいました。しかし、ゴム製であるので、場所によっては、ドシンドシン音がします。集合住宅では、注意が必要でしょう。また、7歳頃から、コングを含めたおもちゃで遊ばなくなりました。大人になっても遊びをする動物は、人と猫と犬しかいない、と聞きましたが、個々によっては、年齢で遊びを卒業するのかもしれません。かつては、気に入らないことがあると、おもちゃに八つ当たりしていましたが、今ではそれもなくなってしまいました。バカでも成長だけはするようですが(笑)、率直なところ、寂しい気持ちがあることは、否定しません。

 

今回は、留守番を取り上げましたが、いかがだったでしょうか? 少しでもご参考になったのであれば、書き手冥利に尽きます。いつも述べているようなことですが、次回もまた、よろしくお願いします。

 

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