お子さんがいらっしゃる方なら、子供の成長は、うれしさ半分、悲しさ半分であるかもしれません。柴犬についても、同じようなことが言えるかもしれません。もっとも、犬は一生主人の世話が必要なので、当然、ヒトの子供とは大きく異なります。しかし、生き物には、必ず別れがやって来ます。この点については、当サイトの別ページで詳しくお話しますが、前もって、柴犬の成長過程を知っておくことも、自分にも、また、当の柴犬にとっても、有益かもしれません。以下、管理人が独自に取り上げた、柴犬の一般的な成長過程です。
1、幼少から少年期(誕生から生後六か月)
一番手が掛かる時期であり、一番かわいい盛りが、この頃かもしれません。もう少し詳しく見れば、誕生から一か月ほどは、母犬が、子犬の面倒を全て見るようになります。しかし、一か月が過ぎると、子犬からそっぽを向き、他の犬と同様と見なすようになります。一か月と言えば、まだまだヨチヨチの頃でしょうが、犬の子離れは、実に早いものです。(^。^)
けれども、生後一カ月では、ペットショップの店頭に並ぶことが、ほとんどなく、ブリーダーも、決して手放さないでしょう。子犬の引き取りは、早くて生後三か月程度であると思いますので、それまでの間は、専門家の手に委ねられていると言えるでしょう。すでに当サイトの「飼い主の義務」でお話しているように、三か月経過後に、狂犬病などの予防接種を行う必要があります。食事なども、ドライフードタイプでも、問題ないようです。
ただし、生後三カ月から半年までの間は、犬にとって、大事な時期であるとの指摘もあります。社会性を身に付ける時であり、この頃に、しつけの基本を間違うと、問題行動を起こしがちな犬になると言われています。セオリーとしては、生後三か月程から散歩を始め、すでに入手した子犬であれば、ヒトが中心の社会に慣れさせて行くことが大切なようです。首輪やリードを嫌がるようなら、少しずつ時間を掛け、首輪やリードを掛けた方が安心であることを覚えさせます。また、車や人を怖がり過ぎないように、最初は飼い主が 時折抱え、徐々に車や人に慣れさせるとのことです。
ところで、日本においては、生後三か月程度から、ペットショップの店頭などに、子犬が並ぶことが多いようです。けれども、先にもお話したように、生後三か月からの子犬は、社会性を学ぶ大事な時期です。海外の国の中には、生後三カ月では、子犬を引き取らせないようにしているところもあるようです。赤ん坊から飼いたいという人も多いでしょうが、国が変れば、考え方も異なるのでしょう。なお、言うまでもないことでしょうが、メスの飼い犬に子犬を生ませた場合、母犬が世話をしなくなった後から、飼い主が子犬の世話をすることになります。
2.青年期(生後六か月から一歳半)
思春期という時期がヒトにはありますが、犬にもあるようで、当然、柴犬にも該当します。わたしの柴は、生後半年で、わたしと暮らし始めましたが、確かに、わざと言うことを聞かないような態度があったように思います。もっとも、一緒に住み始めた頃は、しつけもできていなかったので、単に飼い主のせいであることも否定できないでしょう。(^。^)
けれども、ヒトと同様、この頃は、子犬から成犬へと到る大事な時期でもあり、生後六カ月で、オスはマーキング、メスは最初の生理が始まります。うちの柴がメスであることは、当サイトでも、すでにお話しています。今の柴と暮らす前にも、メス犬を飼った経験があるので、生理の状態を知らない訳ではありません。
しかし、室内で犬を飼うのは、初めてで、うちの柴の最初の生理には、正直驚きました。板の間に血の塊ができ、当の本人も、驚いたようで、何度も血の出所を綺麗にしようとしていました。また、室内で飼う場合、生理パンツなどが必要と聞き、近所のペットショップで、購入しました。犬の生理を過去に見ているとはいえ、やはり、オヤジの一人です。店員に、生理パンツのことを聞きましたが、いやはや、少し恥ずかしくなったことを覚えています。そうは言っても、開き直って、さすがに男なので知りません、と言ったら、丁寧に教えてもらうことができ、時に正直になることも大事だと思いました。(^。^)
とにかく、メスを飼う場合は、生理に注意しなければいけないので、女性の方であれば、わたしのようなオヤジが云々述べる必要もないでしょう。ちなみに、うちの柴には、生理の季節がやって来ても、パンツをはかせていません。自分で処理するようになり、その点では、半分畜生で育てたメリットでしょうか?(^。^)
ところで、この時期は、しつけをきちんと身に付けさせる大事な時期です。生後三か月以後も、しつけの大切な時期とお話しましたが、それはしつけの基本になります。この時期では、それを本格化させる、と言えます。やたらに飛び付くことを止めさせたり、無駄吠えをさせないようにしたり、甘噛みが続かないようにしたり、留守番をしっかりさせるようにするなどです。主従関係を明確化し、犬自身に、飼い主がリーダーであると、きちんと自覚させる時期でもあります。
なお、食事は、すでに成犬並みでも問題ないと思います。うちの柴の場合、生後半年から一歳程まで、一日三回の食事にしていました。しかし、その後は、一日二回にし、今でも継続しています。そうは言っても、飼い主が横着者なので、一日一回、あるいは、たまに忘れる場合もあります。その反動たるや、素直なもので、犬も飼い主で、「犬生」が変ってしまうのでしょう。この点は、サラリーマンなどと同じでしょうか?(^。^)
また、散歩も、成犬並みにしても問題がなく、理想は朝晩30分ずつです。当初、わたしは、それを守っていましたが、次第にサボようになりました。今では、夜一回、あるいは、たまに行かないこともあります。うちの柴も、飼い主に似て、出不精になったのか、散歩に行かなくても、平気です。こういう点は、サラリーマンというより、親子のようなのでしょうか?(^。^)
3.成年期(一歳半から八歳)
犬の一生の内で、全盛期と言えるのが、成年期になるでしょう。もちろん、柴犬においても、同様ですが、骨格もしっかりし、食欲も旺盛で、元気に走り回り、まさに、犬、ならではです。しつけも、ひと通り理解していれば、飼い主に従い、ほとんど手の掛からない時期でもあります。もしかしたら、子犬とはまた違った楽しさが、犬と飼い主の間に、生まれる時期かもしれません。しかし、気をつけなければいけないことは、皮膚の病気とのことです。
柴犬には、掛かり易い病気はないとのことですが、毛の手入れは、大事です。春と秋の換毛期には、たくさんの毛が抜け落ちます。柴犬の特徴の一つでもあるのでしょうが、できれば、毎日ケアするのが、大切です。うちの柴も、春と秋は、多くの毛が抜け落ち、座布団一枚作れるのでは、という感じです。そのため、あまり負担にならないようにと、散歩をした後は、可能な限り、コームを使い、手入れをしています。また、食事に関しては、一般的に、一日二回、ないしは、一回でも、問題ないとのことです。ただし、かわいさ余って、食事を与えすぎ、肥満になるケースもあるようです。ほどほどの量であることが、犬にとっても、有益なのでしょう。
ちなみに、成年期では、しつけができないようなイメージがありますが、経験上、新しいことも、きちんと覚えることができます。ヒトと同様、学習に時間が掛かることもあるかもしれませんが、しつけが全くできないということはありません。うちの柴の場合、飼い主に問題があったせいか(^。^)、トイレをなかなか覚えられず、二歳になって、やっと学ぶことができました。専門家に任せようが、そうでなかろうが、成年期になっても、犬のしつけのやり直しは、可能であると思います。
4.老年期(八歳以上)
誕生があれば、終わりがあるように、犬にも、同じような過程があります。老年期を迎えた愛犬を目の前にすると、かわいらしかった子犬の思い出が、脳裏を掛け巡るかもしれません。正直、わたしは、老年期の犬を飼ったことがなく、おそらく今の柴が、初めての経験になると思っています。けれども、知人の老犬を見た時、どうもなんだか、ヒトに似ているようにも感じました。ヒトの老齢期が子供への回帰と例えられるように、犬も同様なようです。一日のうちで、寝る時間が多くなり、非常に大人しくなるようです。散歩にも進んで行きたがらず、動作もゆっくりした感じになるようです。
また、犬にも老化現象があり、その点でも、ヒトと似た面があります。耳が遠くなったり、歯石がたまりやすくなったり、毛が白っぽくなったり、目やにができやすくなったりなどです。これも、生き物としての自然な流れなのでしょう。老年期の犬に大事なことは、できるだけ、落ちい着いた環境を整えてあげることのようです。たとえば、寝床を静かな場所に移し、常に清潔を保つなどです。季節の変わり目には、体調を崩しやすいようですので、その点については、十分注意が必要でしょう。
うちの柴は、今年(2011年)の秋で、七歳になります。もうじき、老年期に入りますが、素直な感想としては、あのバカが、ということです。(^。^) けれども、繰り返しのようですが、これもまた、時の流れに従う生き物の宿命なのでしょう。
以上、犬の一般的な成長過程をお話しました。こうして見ると、犬にも、犬なりのステップがあるということでしょう。やはり、犬は、半分子供で半分畜生のように思います。(^。^) 最後に、犬と人間の年齢を比較した一覧表の画像を掲載しておきます。お役に立つようであれば、誠にうれしい限りです。